◎ 主な変更点に関係する具体的な事例と処置    JABBA20031008
第21条 ジャンプ・ボール
事例1: 規則の変更により、第2ピリオドおよび第4ピリオドを始めるときにジャンプ・ボールを行わないことになった。
処置: 第2ピリオドと第4ピリオドは、第1ピリオドおよび第3ピリオドが終了したときにオルタネイティング・ポゼション・ルールのスロー・インのボールが与えられることになっているチームによるオフィシャルズ・テーブルから遠いほうのセンター・ラインのアウト・オブ・バウンズからのスロー・インで始められる。スロー・インをするプレイヤーはセンター・ラインの延長部分をまたいで立ち、コート内のどこにいるプレイヤーにパスしてもよい。このスロー・インが終わったあとただちにポゼションの表示器具の向きは逆向きにされ、次にジャンプ・ボール・シチュエイションになったときスロー・インのボールが与えられるチームは、ピリオドを始めるスロー・インをしたチームの相手チームからとする。
事例2: 第3ピリオドを始めるセンター・サークルでのジャンプ・ボールのとき、ジャンパーにタップされたボールをチームAのプレイヤーが最初にコントロールした。
処置: チームAがボールをコントロールしたのち、すみやかにポゼションの表示器具(矢印が望ましい)を用いて、次にオルタネイティング・ポゼション・ルールによってスロー・インのボールがチームBに与えられることを示す。矢印の向きは,次にスロー・インのボールが与えられるチームBの攻撃する方向をさし示すものとする。どちらのチームが次にオルタネイティング・ポゼション・ルールによってスロー・インのボールが与えられるかは、つねにこの表示器具によって示しおかなければならない。
事例3: 第1ピリオドを始めるセンター・サークルでのジャンプ・ボールのとき、ジャンパーにタップされたボールをA6とB6がつかもうとしてヘルド・ボールが宣せられた。
処置: ジャンパーにタップされたボールがまだどちらのチームにもコントロールされていないので、ジャンプ・ボール・シチュエイションになってもオルタネイティング・ポゼション・ルールによってスロー・インのボールが与えられるチームが決まっていないことになる。この場合にかぎり、ゲームは,センター・サークルでのジャンプ・ボールで再開される。ジャンパーはヘルド・ボールにかかわった2人のプレイヤーA6とB6である。3人以上のプレイヤーがヘルド・ボールにかかわっているときは、審判は、そのうちで身長のほぼ等しい両チームのプレイヤーをジャンパーとして指定する。
事例4: 第1ピリオドを始めるセンター・サークルでのジャンプ・ボールのとき、チームAにジャンプ・ボールのヴァイオレイションが宣せられた。ゲームは、チームBのスロー・インで再開された。
処置: チームAはまだボールをコントロールする前にヴァイオレイションをしたことになるので、最初にボールをコントロールしたのは、スロー・インのボールを与えられたチームBということになる。したがって、最初にジャンプ・ボール・シチュエイションになったときにオルタネイティング・ポゼション・ルールによってスロー・インのボールが与えられるチームは、チームAということになる。
事例5: 第1ピリオドを始めるセンター・サークルでのジャンプ・ボールのとき、どちらのチームもまだボールをコントロールする前にA6に触れたボールがアウト・オブ・バウンズになってしまった。ゲームは、チームBのスロー・インで再開された。
処置: 事例4と同様にチームAはまだボールをコントロールする前にヴァイオレイションをしたことになるので、最初にボールをコントロールしたのは、スロー・インのボールを与えられたチームBということになる。したがって、最初にジャンプ・ボール・シチュエイションになったときにオルタネイティング・ポゼション・ルールによってスロー・インのボールが与えられるチームは、チームAということになる。
事例6: ジャンプ・ボール・シチュエイションになり、チームAにオルタネイティング・ポゼション・ルールによってスロー・インのボールが与えられた。この規則によるスロー・インのとき、チームAがスロー・インの規定に違反してヴァイオレイションを宣せられた。
処置: オルタネイティング・ポゼション・ルールによるチームAのスロー・インの権利は取り消される。ゲームは、ヴァイオレイションの罰則によるチームBのスロー・インで再開される。さらに、次にジャンプ・ボール・シチュエイションになったときにこの規則によるスロー・インのボールが与えられるチームは、チームBである。
事例7: ジャンプ・ボール・シチュエイションになり、チームAにオルタネイティング・ポゼション・ルールによってスロー・インのボールが与えられた。この規則によるチームAのスロー・インが終わる前に、どちらかのチームにファウルが宣せられた。
処置: どちらのチームにファウルが宣せられたとしても、オルタネイティング・ポゼション・ルールによるスロー・インのボールが与えられる権利は、そのファウルに影響されることはない。ファウルは記録され、ゲームは、そのファウルの罰則によって再開される。次にジャンプ・ボール・シチュエイションになったときにこの規則によるスロー・インのボールが与えられるチームは、チームAである。
第39条 24秒ルール
事例1: A5がショットをしたボールが空中にある間に24秒の合図が鳴った。そののち、ボールはリングに触れたがバスケットには入らなかった。                                          そのリバウンド・ボールを                                             (1) B6がつかんだ。                                                   (2) A6がつかんだ。
処置: (1)、(2)のいずれの場合も24秒のヴァイオレイションではない。                          24秒の合図が鳴っても審判の笛が鳴らなければボールはデッドにならずゲーム・クロックも止められない。したがって、プレイはそのままつづけられ、あらたに24秒がはかり始められる。
事例2: A5がショットをしたボールが空中にある間に24秒の合図が鳴った。そののち、ボールはリングに触れずに落下し、そのボールを                                          (1) B6がつかんだ。                                                 (2) A6がつかんだ。
処置: (1)、(2)のいずれの場合も24秒のヴァイオレイションとなる。ゲームは、ショットがなされたところにもっとも近いアウト・オブ・バウンズの位置からのチームBのスロー・インで再開される。
事例3: 24秒の終わり近くにA5がショットをした。ショットされたボールが空中にある間に24秒の合図が鳴り、そののちボールが最高点に達する前にB6がそのボールに触れた。
処置: 24秒の合図が鳴っても審判の笛が鳴らなければボールはデッドにならずゲーム・クロックも止められない。したがって、24秒の合図が鳴ったのちにどちらかのプレイヤーがショットされたボールにゴール・テンディングやバスケット・インタフェアをせずに触れてもボールはライブのままである。第39条39.1.2 に従って処置する。
事例4: ピリオドの競技時間が残り26秒になったとき、チームAがあらたにボールをコントロールした。競技時間が残り2.5秒になったとき、A5がショットをした。A5にショットされたボールが空中にある間に24秒の合図が鳴った。そのボールがリングに触れ、リングからはずんだそのボールにB5が触れた。そののちピリオドの終わりを知らせるタイムキーパーの合図が鳴った。タイムキーパーの合図のあと、                                                             (1) ボールがバスケットに入った。                                              (2) ボールはバスケットに入らなかった。
処置: 24秒の合図が鳴っても審判の笛が鳴らなければボールはデッドにならずゲーム・クロックも止められない。タイムキーパーのゲーム・クロックの操作は正しく、(1)、(2)のいずれの場合も24秒のヴァイオレイションではない。したがって、(1)の場合はA5に得点が認められる。